赤ちゃんは生後半年頃から、乳歯が生え始めます。最初は「小さい歯でかわいい」と思っていても、「いつから歯磨きを始めてあげたほうが良いのかな?」と不安になりますよね。実は、乳歯や生え始めの永久歯は、歯質が薄く柔らかいことにより、酸で溶かされやすくなっています。そのため、大人の歯より虫歯になりやすいという特徴があります。親御さんの中には「そのうち生え替わるから」と虫歯を治療しないなんて聞きますが、一度虫歯になると、どんどん進行していきます。永久歯が虫歯になる確率も、乳歯に虫歯があると通常の約10倍になるとまで言われているのです。また、永久歯の歯並びにも影響が出ると言われています。
お子さんの将来を守るため、親御さんの負担にならないよう日常からできるケアを私たちと一緒に考えていきましょう。
歯科医院に連れて行くことが億劫になっていませんか。「痛い」と泣くお子さんの顔を見て、親御さんも嬉しい気持ちにはなりませんよね。お子さんの歯科医院嫌いを治したい!その気持ちは私たちも同じです。どうしても「怖い」「痛い」など恐怖心を持ってしまって、「歯医者さんには行きたくない!」というお子さんもいらっしゃると思います。そのようなとき、どうやって連れて行けば良いのか悩まれたことはありませんか。親御さんの中には、「ちょっとお口の中を見るだけ」とごまかす方もいらっしゃいますが、その認識で実際治療が始まってしまうと、お子さんは何も知らない恐怖から歯科医院を「怖い場所」と感じ、次回から行くのを嫌がるようになることがあります。
当院では、虫歯探知機「ダイアグノデント」を使用しています。ダイアグノデントは、虫歯の状態をチェックする器具です。先端のレーザーから発せられた光が虫歯の深さを検知するため、歯にはダメージを与えず、痛みもありません。虫歯の深さをチェックして、治療が早急に必要であるか確認していきます。
初期の虫歯は自覚症状がないため、学校の歯科検診でもなかなか見つからない場合がありますが、ダイアグノデントは虫歯の状態を音と数値でお知らせしてくれます。初期の虫歯を知ることができ、予防歯科にも繋がります。少しでもお子さんや親御さんに安心していただくため、これからもできる限りの設備導入や、定期的な勉強会への参加を通し、当院にできることを探していきます。お困り事やお気付きの点がありましたら、お気軽にご相談くださいませ。
小腹が空いたとき、すぐ手の届くところにお菓子やジュースはありませんか。簡単に食べられるため、テレビを見ながら、漫画を読みながら、ゲームをしながら、「だらだら」と食べていませんか。
食事をすると、虫歯菌が酸を出し、歯を溶かし始めます。これを脱灰(だっかい)と言います。溶け始めた歯の成分は唾液の力によって修復されていきます。これを再石灰化(さいせっかいか)と言います。お口の中では、脱灰と再石灰化が繰り返し行われています。しかし、だらだら食べていると、長い時間虫歯菌がお口の中に酸を出し続けるため、再石灰化に必要となる十分な時間が失われ、虫歯ができてしまうのです。お菓子やジュースは満腹感が得られづらく肥満の原因にもなってしまうため、毎日の食事やおやつの時間や量を決め、規則正しい食生活でお子さんの歯を守ってあげてください。
当院のスタッフは、先生を含め皆甘いおやつが大好きです。ただし、虫歯になりにくいおやつを選んでいます。選ぶポイントは、お口の中に残りやすいか残りにくいかということです。包丁で切った時、刃に付いてくるものは残りやすい、付いてこないものは残りにくいと考えるとイメージがしやすいと思います。
クッキー、チョコレート、キャラメル、ポテトチップス、ドーナツ、アメ、グミ など
果物、せんべい、バニラアイスクリーム など
1日のうち数回、適当なブラッシング方法で歯を磨くことよりも、最低1日1回は丁寧に歯を磨きましょう。できれば、寝る前に磨くとベストですが、どのタイミングでも良いので、丁寧に磨いてください。ブラッシングの目的は、プラーク(歯石)を落とすことです。プラーク(歯石)は、30時間掛けて熟成されるので1日1回適切に磨いていれば歯を守ることができます。
虫歯治療が初めてのお子さんには、不安や緊張が緩和するように、ますは治療の道具を見せたり触ったりしてもらうトレーニングをしています。お子さんが怖くないと納得して、治療に対し協力してもらえるようになってから虫歯治療を始めます。
写真のように歯垢染色剤を使い、磨き残しになっている部分を確認します。その後、ブラッシングをしていきます。歯磨きは、お子さまにとって簡単ではありません。そのため、どうしても汚れが残ってしまいます。保護者の方も発育や歯の状態に合わせ、歯磨きの方法を指導することはなかなか難しいですよね。その難しい部分を当院でサポートします。お子さまへ歯磨きの方法指導や、保護者の方にも仕上げ歯磨きのコツをお伝えします。
乳歯の虫歯はとても早く進行しますので、定期的にチェックしていきましょう。定期健診では、衛生士が歯ブラシやフロスなどでお口の中をキレイにします。汚れを機械でとったり、歯石除去をしたりしていますので、お口の中がサッパリします。
また、定期健診を受けているお子さんは、年に1回お口の中の写真を撮影しているので、成長の記録としても親御さんに喜ばれています。
歯質が薄くやわらかいため、お子さんの歯は虫歯になりやすいです。強い歯にするため、歯の表面にフッ素を塗り虫歯を予防します。また、フッ素には歯の再石灰化を早める働きがあり、ごく初期段階の虫歯であれば回復する場合もあります。
乳歯や生え始めの永久歯には、奥歯などに狭くて深い溝があり、通常歯ブラシが届きにくくなっています。歯ブラシが届きにくいため、食べかすなどの汚れが詰まり虫歯になりやすい部分です。その溝に歯科用樹脂で蓋をして、汚れを詰まりにくくするのがシーラントです。歯を削ることはなく、痛みもありません。
※健康な歯のシーラント(予防)は、保険外診療になります。
虫歯をつくりにくい食生活のお話をさせていただきます。ほんの少しだけ食生活を見直してみましょう。歯に良い食べ物や、食べる時間を決めることなど「食生活についてのお悩み」がありましたら、些細なことでも御遠慮なくご相談ください。
私たちは、お子さんでも一人一人にきちんと向き合います。一方的ではなく、どうすれば治すことができるか一緒に考えていきます。